自由に生きたい看護師のブログ

会社員から転職してきた看護師が思うコト

障害年金は実は受給が難しい

病気やケガで働けなくなっても障害年金があるから大丈夫

最低限のライフラインは確保されてる

 

と私は将来のことを気楽に考えているのですが、実は障害年金にはちょっと問題があります。

 

なんせお役所のすることなので。

 

 

2階建て構造の障害年金

 障害年金は実は普通の年金と同じく2階建て構造です。

ただ、年金と違うのは「初診日」の存在です。

 

初診日というのは、障害の原因となった病気で、初めて医療機関を受診した日のことです。

 

障害年金では、厚生年金に何年間加入していくら納付したかではなく、初診日にどの年金制度に入っていたかがポイントになります。

 

厚生年金をたくさん納付していても、初診日に厚生年金に加入していなかったら厚生障害年金はもらえません。

 

これでもらえる金額が大きく違ってきます。

 

初診日に会社員で厚生年金に加入していた人は、月額15万円ほど。

これくらいあれば、贅沢しなければ生活できます。

 

しかし自営業、学生、主婦、アルバイトで国民年金にしか加入していなかった人は、月額6万5千円です。足しにはなってもこれだけで生活はできません。

 

 

なんで私が障害年金についてこんなに考えているかと言いますと、私は慢性腎臓病でして、将来、透析になるリスクが非常に高いと思っているからです。

 

で、もし透析になったらどうやって生活するか、どうやって収入を得るか、ということはやはり気になるところなのです。

 

障害年金が2階建てで、しかも初診日に加入していた年金によってもらえる金額が違うというのは私にとって大きな問題です。

 

なぜならば、私の初診日は学生期間にある!

 

となると、透析になったときにもらえる障害年金は月額6万5千円!

 

 

少ない!

 

これを知った時はがっかりでした。

今は働いて厚生年金だって払ってるのに、初診日ですべてが決まってしまうなんて。

 

まあ仕方ないとしましょう。

 

でももしかしたら、30年間会社員だったけど、たまたま転職活動中で無職だった2,3か月の間に病院を受診して、それが初診日として認定されてしまい、

20歳からのほとんどの期間を会社員として厚生年金に加入してきたにも関わらず、もらえるのは障害基礎年金の6万円ちょっと、という間の悪い人もいるかもしれません。

 

これは悔しいです。

さすがに納得できないと思います。

 

障害年金って知れば知るほど、問題が見えてくる制度なんです。

 

  

障害年金の問題

障害年金の問題は大きく分けて
 
初診日が大きなネックになること
制度としてあまり知られていないこと
そのために障害年金セーフティーネットからこぼれ落ちる人がいること
 
だと思います。
 

初診日という壁

障害年金をもらうためには申請書類に初診日の記入が必須です。

 

しかし慢性腎臓病や糖尿病など10年、20年と長い時間をかけてゆっくり進行していく病気も多く、初診日の特定は困難極まりないです。

 

医師法で診療録(カルテのこと)の保存期間は5年です。

 

慢性腎臓病から腎不全に進行してしまい透析になった場合、10年、20年前の初診日なんて覚えてないし、病院にカルテ記録が残ってないこともあります。

 

保存期間は5年と法律で決められているので、なくても文句は言えません。

 

障害年金も診療録の保存期間も、国が決めていることなのに、障害で困っている人の救済を阻んでいるという矛盾があります。
 
  
初診日がわからないとどうなるの?って、初診日がわからないために障害年金の申請ができず、もらえない人がいるんです。
 
障害で困っている人が初診日という壁のせいで救済されないなんて、一体なんのための制度なのでしょう。
 

初診日に関する改訂 

さすがにそれはまずいということなのか、2015年に初診日がわからないときの対応が改訂されました。
 
こちら
 
これによると、20歳以降に初診日のある人で、カルテの破棄や廃業で医療機関による初診日の証明(医証といいます)が得られない場合、
 
「救急車で運ばれて行くのを直接見た」とか、「自分の車に乗せて病院まで送ってくれた人」とか、直接的に初診日の頃の状況を見た第三者が意見書を書いてくれたら、初診日として認めてもらえるようになったそう。
 
 
いやー、ありがたいのかなんなのか。
 
そんな第三者がいる可能性、そしてその人が日付まで覚えてる可能性って低くない?
 
そこまでして「初診日」にこだわる必要ある?疑問でしかありません。
 
 
 初診日にこだわるのは、そのときどの年金制度に加入していたか確認するためです。初診日を起点に、障害年金をもらえるかどうかや、金額が大きく変わるから。
 
 
でも、障害があって日常生活に支障を来している人に、書類づくりに大きな負担を強いることがそもそも不適切だと思います。
 
さらに初診日がわからなくて受給できない人までいるなんて、制度として重大な欠陥です。
 
どうせなら初診日に関係なく障害年金をもらえるように、しくみそのものを大きく変えてほしかったです。
  
 

障害年金が知られていなさすぎる

 さらに、障害年金の制度がマイナーで、存在自体があまり知られていません。
障害年金というものがあると知っていても、初診日の重要性まで知っている人は少数派と思います。
 
そしていざ障害年金を考え出したときになって初めて、初診日がわからないという重大問題に直面します。
 
あるいはそのときになって年金に未納があったとかそんなことで、受給要件を満たせないことだってあり得ます。
 
 
事前に障害年金について知っていたら、個人である程度予防できたと思います。
 
例えば最初の転職期間に受診した間の悪い会社員。
そんな人がいるのかどうかは知らないけど、知識があれば就職してから受診したかもしれません。
 
 
年金は働いていたら強制的に徴収されるのに、学校では年金に関する知識を得る機会がなく、自分で学ばないと身につかないというのは、ちょっと問題だと思います。
 
若いうちから知っていたら年金の未納だって減るだろうし、いつ何の症状で病院を受診したか自分で記録しておくなど、対策がとれるのに。

 

制度自体の不備と、周知がされていなくて対策困難という二重苦です。
   

障害年金セーフティーネットからこぼれ落ちる人がいる

民間の保険だと、保険に入る前に健康に問題があると保険に入れなかったり、その病気に関しては保険金が下りなかったりしますね。

 

そういう「保険」という側面から考えると、病気と診断される初診日の前に保険料を払ってないと給付をもらえないってのは理解できます。

そのときどの年金制度に加入していたかによって給付が違うのも、まあわかります。

 

でも障害年金は民間ではなくて、国民の生活を保障する公的な役割を担っています。

 

なので20歳以前に病気になった人は、年金なんてもちろん払ってないんだけど20歳過ぎたら障害年金をもらえます。

 

ところが20歳以上になると、年金支払い要件を満たさないと障害年金がもらえません。

なので20歳以上では障害年金というセーフティーネットからこぼれ落ちる人が出てくるんだけど、それでいいんでしょうか。

 

保険なのか、社会的な救済なのか、立ち位置がどうも中途半端です。 

 

みんなまさか自分が働けなくなるとは思っていないので、障害年金は社会的な議論として上がりづらいんでしょうね。

 

もう老齢年金みたいに、加入していた年数に応じて支払うとかにしたらいいのに。

 

そうすると職業経験が少ない若い人のほうが不利になりますが、今のように20年前の初診日云々で障害年金の申請を諦める人がいることだって、問題です。

 

とりあえず今個人でできることは、年金や社会保障のことについて勉強して、不利にならないように行動すること、ですね。